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社員を信じるということ ー 対話と信頼のマネジメント

  • FIELD NOTES

DATE . 2025/06/07

社員を信じるということ ー 対話と信頼のマネジメント


自己紹介とこのnoteについて

こんにちは、二村康太です。
企業のMVV設計や事業戦略の立案、採用・組織開発支援などを通じて、会社の“芯”を見つけ、それを育てていくお手伝いをしています。

このnoteでは、仕事の現場での実体験をベースに、働くことや人と組織について考えたことを記録しています。
今回は、ある製造業の社員ワークショップを通じて改めて感じた「社員を信じることの意味」について綴りました。


職人たちと一緒に会社の未来を考える

今日は、愛知県東海市にある企業でのワークショップ最終日でした。
プラントの溶接・洗浄や地盤改良を担う職人たちとともに、採用広報に向けた取り組みを行ってきました。

このプログラムでは、まず社長と一緒に企業理念やMVVを言語化し、その背景にある戦略や「売上と利益」の仕組みまでを社員に伝えた上で、事業部の在り方や名前をみんなで考え、採用課題の整理とその解決策としての採用広報をみんなで考えました。

最終日は、採用したい人の“ペルソナ”を描きながら、

  • その人が転職時に気にすることは?  

  • 自分がもし転職するなら、何を見て判断する?  

  • どんな課題を抱えていると思う?

といった問いを交えて、活発な意見交換を行いました。

彼らの多くは経営の現場に立ったことはありません。
それでも、理屈を丁寧に伝えれば、きちんと理解し、行動に変えてくれる。
そんな頼もしさを、改めて感じた時間でした。


社員は“文句を言う人”ではなく、“会社を良くしたい人”

こうした現場で社員の方々と向き合う中で、毎回気づくことがあります。

それは、社員のほとんどが会社を良くしたいと思っているということです。
ただ、それが「文句」や「批判」のような形で現れることもあります。

でもその裏には、不安や無力感、愛着ゆえの苛立ちがあるのです。


マウントを取る人も、実は“弱さ”から

少し話は逸れますが、知識マウントや人脈マウントを取る人がいます。
ですが、そういう人も本当は、不安や恐れを抱えているのだと思います。

それを知っていれば、
「この人、今しんどい状況なんだな」と察することができ、
むしろ優しく接することができます。

それと同じように、文句を言う社員も「会社を壊したい人」ではなく、
“会社がよくなってほしい”と思っている人たちなのです。


社員の声を聞くには“余白”と“設計”が必要

だからこそ、経営者が社員の意見を受け止めるには覚悟が必要です。
一度決めたことを練り直す柔軟さ。
でも軸はぶらさないバランス感覚。

そのためには、初めから「対話の余白」を持たせておくことが大切です。

そして、その意見を引き出す際に重要なのが、質問の仕方です。

例えば:

  • 「TikTokに投稿するなら、どんな企画がいい?」 → ✕  

  • 「最近よく見るアカウントある?」  →○

  • 「どんなところが面白い?」  →○

  • 「それを見て、その会社に興味持ったことある?」 → ○

問いの粒度を小さく砕くことで、誰もが自然に答えられるようになります。


“ただ答える”だけでも、当事者意識は育つ

こうして問いを重ねていくと、社員の発言回数は自然と増えていきます。
すると、隣の人の意見に触発されて、新しいアイデアが出る。
ただ答えているだけでも、「自分がこの会社の未来を形づくっている」という感覚が育ちます。

そうなれば、次の会議ではもっと積極的に意見が出るようになる。
そして、現場でしか見えていない細やかな視点が、組織全体にとっての“宝”になるのです。


社員を信じられないなら、ひとりでやればいい

それでもなお、社員を信じきれない経営者もいます。

  • 「あいつらじゃ戦略なんて考えられない」  

  • 「どうせネガティブなことしか言わない」

そんな言葉を口にする社長を見ると、僕は思います。
「それなら、ひとりでやればいい」と。

でも本当は違う。
社員が“無能”なのではなく、フォーカスしていることが違うだけ。
立場が違えば、見ているものも、責任の重みも、まったく違います。

そして社長もまた、売上が足りない、退職者が出る、そんな状況に置かれると、
不安や恐れからマウントや悪態をついてしまう。

つまり、どんな立場の人も結局は同じ。
だからこそ、「人ってそういうものなんだ」と前提を変えて向き合うこと。
それが、信頼を前提とした経営の第一歩になるのだと思います。


いつかの予告:経営に必要なのは“問いのデザイン”

今回は、社員との対話の中から見えてきた“信じる”という経営姿勢について書きました。
いつかは、より具体的に、

  • 組織における「問い」の設計とは?  

  • 意見を引き出す場のつくり方  

  • 会議やワークショップを“対話の場”にするための工夫

などを掘り下げて書いてみたいと思います。

また読みにきていただけたらうれしいです!


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