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【実録】Xアカウント『ふたむら、曰く!』で呟かれている内容は本当なのか。メンバーによる本人への直接取材 前編|ビジネス現場の経営論 NO.2

2023.12.25

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合同会社経営のための創造社(以下、ケイソウシャと呼ぶ)の一員である「いそっち」は、社の代表である「ふたむら康太」が普段何気なく発している言葉の中に多くの発見があることに気がついた。その言葉たちを編纂し残すため、「ふたむら、曰く!」という名のアカウントをX上に立ち上げた。そこでは「ふたむら康太」が考える令和の新しい組織の在り方やビジネス領域、普段の人間生活に関する考え方が共有されている。
この記事は、そのツイートに対して、ケイソウシャの他メンバーがそれぞれどのように反応し、切り込んでいくかを追う企画である。

尚、この「ふたむら、曰く!」は、儒教の経典である「論語」にインスパイアを受けている。

ろんご【論語】……孔子没後、門人による孔子の言行記録を、儒家の一派が編集したもの。処世の道理、国家・社会的倫理に関する教訓、政治論、門人の孔子観など多方面にわたる。

——論語の特徴的なフレーズとして「子曰く」と始まるものが多くある。そこに記されている「子」とはもちろん「孔子」のことであり、この「子」という文字自体も「先生」や「師」という意味を持つ。孔子の孫弟子あたり複数人に編纂され目される書物である論語は、前後の文脈も記されていないことから、後の世に様々な解釈が成された——

対談メンバー

ふたむら康太

1978年生まれ。愛知県出身。2002年 株式会社サイバーエージェントに入社。自社メディア部門に勤務し、構築と運用に携わることで収益化の難しさを知る。退社後に独立。大手から中小企業まで様々なブランディングやマーケティング業務を10年間務め、デザインのみならず営業・経営といった網羅的なスキルを身につけていく。2『経営のための創造社』を設立後は、企業のマーケティングやブランド戦略構築・運用のインハウス化を支援。更には戦略に基づいた施策設計と実行に必要なパートナー選定を担い、いわば企業のCCO代理としてチーム編成や監督までをも行う。

後藤愛海

Webディレクターを軸にフリーランスとして活動中。「温度を感じるクリエイティブづくり」がモットー。以前はキャンプWebメディアや不動産Tech企業にて編集企画やPRを担当。今までの経験を活かしてコラム執筆や美容系商品のブランディングにも携わる。好きなものは、食とお散歩、自然のなかにいる時間。最近やっと海の近くに戻ってきたところ。

いそっち

事業戦略策定、戦略に基づく戦術(マーケティング、コンセプト、コンテンツ)の企画を生業としている。 以前はアドテク業界でトレーダー、HR業界でアナリストを務める。座右の銘は「1%くらいが好きになってくれれば良い」。好きな食べ物TOP3はいちご大福、柿の種チョコ、サーティーワンのポッピングシャワー。Xアカウント「ふたむら、曰く@observefutamura(https://twitter.com/observefutamura)」の運用者。お仕事のご相談はお気軽にDMまで!

いそっち 1つのツイートで喋り過ぎてしまうっていう恐れがあるので、今回は、後藤さんがインタビュアーという形で、ふたむらさんのツイート「ふたむら、曰く」の中でも気になるツイートを3つほどピックアップしてもらって、どんどん突っ込んでもらえればなと思います。

ふたむら よろしくお願いします。あ、ちょっと待って。カメムシがいる。

後藤 え!これ雪虫ですよ。

ふたむら 何?雪虫って。

後藤 雪みたいに見える虫です。

ふたむら え、気持ちわる。

いそっち ひとまず第一回なので「ふたむら、曰く」のアカウントの説明をしますね。

「ふたむら、曰く!」のアカウントについて。
経営のための創造社・代表であるふたむら康太の日々の言動から、隣で一緒に働いているいそっちが何を感じたのかを呟くXアカウント。「誰かの人生を豊かにする言葉は、利益を度返ししても伝えるべき」といういそっちの意向からはじまった。今ではふたむらに関する”公式広報アカウント”的な立ち位置になっている。@observefutamura(https://twitter.com/observefutamura

「仕事ができない=能力不足」ではなく、適性を見極める

いそっち 最初なので僕の方からテーマとなるツイートを投げます。1つ目のツイートは1万インプレッションに対してエンゲージメントが1000なので、10%ぐらいの人が反応してくれてるんですよね。

こちらです。

ふたむら こんなようなこと言ったのは覚えてるけど、いそっちがかなり分かりやすくしてくれてるね。経緯はなんだったっけな……。だけどこれって、言ってることとしては当たり前じゃんってならない?

後藤 でも「やっぱりそれって大事だよね」って思うからこのツイートが伸びたと思うんです。それにここで言及してることって会社の中の話じゃないですか。尊重し合える関係がいいなっていうのは人間関係全般において大切だと思うんですけど、一転して上司と部下になったらまた難しいと思うんですよね。同期に関しても「結局ライバルなんじゃないの」みたいなこともあったり。

ふたむら あ、これを言った経緯を思い出した。えっと、仕事ができるとかできないとかって社会人の会話によく出てくると思うんだけど。あれが結構嫌いで。完璧な人っていないから、そうすると「あの人って本当に仕事できないよね」って言われてる人でも、凄い得意なものがあるかもしれないでしょ。例えば、将棋がめちゃめちゃうまいとか(笑)

もちろん仕事で最短距離を行こうと思ったら適さない能力かもしれないけど、でもそれって最適なところに置いてないからだけで、もっとパフォーマンス発揮できるところってありそうじゃない。そういうのも含めて「なんでこの人はこれができないのかな」「合ってないんじゃないかな」の部分を考えてあげたいし、最適なところに動かしたくなるんだよね。

後藤 一つの仕事が仮にできなかったとしても、それがその人に適してなかっただけで、違う場所に行ったら仕事ができてる——あ、できてるじゃなくて

ふたむら 仕事ができるとかできないとか嫌いって言ったから、その言葉使いにくいよね(笑)全然使っていいよ(笑)

後藤 そうなってました(笑)その人がパフォーマンス発揮できる事柄や場所を見つけて導くっていうのは、ふたむらさんにとって尊重することに繋がってますか?

ふたむら なんていうんだろう。弱いところと強いところを認めて受け入れていれば、その人自身が分かってくるでしょ。そうすると一概に「本当に能力が足りないな」「やめてほしいな」って相手に対して思わなくて。「何かどこかに得意なものがあるでしょ」って思うんだよね。

後藤 それって例えばマネージャーだけがその思考だと意味なくて、チーム皆がその思考じゃないと成り立たないですよね。

ふたむら そうそう。普通はチームメンバーのマネージャーが「君はこの役割でしょ」って決めたことに対して、お互いが指示することってあんまり無いじゃん。自分のタスクを終わらせてパスするみたいなやり取りはあると思うけど。でもそうじゃなくて、全員が全員、お互いに対して指摘もするし認め合うし楽しめる状態を作りたいんだよね。

後藤 まずは受け入れられる体制がこちらにあるから、相手の良いところや強みを見つけられて、次のステージに繋がるんですかね。

ふたむら それもあるし、そもそも責めないかもしれない。

後藤 責めない?

ふたむら 任せた役割に対して、その人が意外と上手くいってないなって思った時に、その事が上手くいってないだけで別のことは上手くできるかもしれないから、最初に設定した仕事を間違えてたなって俺は思う。なんでこんなこともできないのとかは絶対思わない。

だから本来は、何か上手くいかないことがあった時に客観的に見て「あの人ってちょっとこれは向いてないんじゃない」とか「本当はこれが得意だと思うんです」みたいなやり取りが起きる感じじゃないと、その組織やチームは行き詰まると思ってる。

後藤 そういう意味ではケイソウシャの働き方、雇用形態みたいな話になっちゃうかもしれないですが、ある意味それが柔軟にできる環境だし、皆もお互いを配慮してる気がします。役割もそんなに決まってないので、入った後に何ができるか何をしたいのかを擦り合わせていくみたいな。ただそれってやっぱり組織になると簡単にはいかないですよね。ルールもありますし。

ふたむら そうだね。

指摘したくなるのは定量的より定性的な結果がズレた時

ふたむら ちなみに、逆にそういうのって平気なの?大体の人は抽象度の高いものだと不安で受け入れられないっていうことも聞いたことあって。全部型にはめたくなるし、成功に近づいているエビデンスやロジックが欲しくなっちゃうから抽象的なことから逃げるんだって。今のこの話って抽象度が高いし、役割が決まってないとかも嫌な人って嫌だと思うんだよね。

後藤 いや、私は楽しいですね(笑)私じゃないとできないこととかもやりがいがあって。でもこれを経営者視点で考えると、社内の人数が増えれば増えるほど言われたことをやる人の方が扱いやすいのかなっていう疑問はあります。

ふたむら 大手企業はわからないけど、あくまで自分に関して言うと完成品を目的にしないっていうか、こうなるって分かることをやりたくないの。事業計画を作ってもその通りにいくことなんてないし、無理やりいかせようと思ったら歪みが出てくるじゃない。だから流れに身を任せて変化しながら、仲良く皆でできたらいいなって思ってる。

もちろん目標も大切だけど、稼ぎや利益を増やす以前に”同じ意識の人がいっぱい集まってきて楽しい”みたいなことを続けることに関して考えると、別に何かを目指さなくてもこうやって遊んでいればいいので。だから多分、言われたことをこなす人の方が扱いやすいし良いなってならないんだと思う。こっちの方向に行こうとしてたけど、皆があっちの方が面白いって言ってるから俺もそっちの方行ってみようかなみたいな感じ。

後藤 なるほど。それって、そっちの方が皆が楽しくワークできるからそっちの方が良いってなるんですよね。

ふたむら そうそう。

後藤 いくらそれが本質って皆が分かってたとしても納得してないと、ジレンマとか歪みが生まれてしまう。

ふたむら 納得度って凄く大事で。納得できないと、「これって誰の都合で動いてるの?」ってなるじゃん。それこそ会社を維持存続させることが目的みたいになると、そもそも社会変革をしようと思って会社を始めてるのに、そうじゃなくて手段が目的になっちゃう。そう言うのはあんまり好きな考え方じゃない。

結構、結果よりもプロセスの方が重要って思ってるんだよね。いくら努力したって結果が出てなかったら意味ないってよく言うんだけど、別に結果が出てなくても良いの。

後藤 それって例えばふたむらさんが私にお仕事をお願いしてくれる時って、それを目指す先の結果があるわけじゃないですか。何かしら、こうなるといいみたいな。それが結果にならなかった時はどう思うんですか?

ふたむら えーと、結果次第ではあるけど、まず定性的な結果が良くない時は指摘したくなるけど、定量的な結果が良くないのはその人だけのせいではないなと思うので、これから上げていけばいいじゃんってなるかな。定性的な結果はクオリティに繋がるから、好き嫌いはあれど客観的に見てこの基準値は超えてよっていうところは言うと思う。

ふたむら でもそれが悪いっていう言い方はしないと思うんだよね。今まで生きてきたキャリアの中ではそれが良いって言われてきたかもしれないし、その人にとっては一生懸命やった結果かもしれないので、それを俺が自分の基準で良くないって言うと、相手からしたら「趣味の問題でしょ」って伝わらなかったり嫌な気持ちになったりするから。だからそういう時は、路線や目指してるもの、口調、文体、リズムとかに関して違うと思ったところの理由を説明して調整していくかな。

それがいつまで経っても正されない場合は、多分この組織の中でのこの役割は合ってないんだろうなって思う。その話をしてどうしたいのか聞くけど、でもそういう時って大概、お互いが合わないなって思ってる気がする。

後藤 寄り添いみたいな感じですかね。結局そのアウトプットのやり取りって、お互いにリスペクトがないと生まれないですよね。その関わっているプロジェクトや組織を理解したり共感していると、出てきたアウトプットが若干違うって言われても「あ、なるほどね。ちょっと思い違いしてました」って受け入れられると思うんですけど、そうじゃないと「じゃあいいです」ってなるじゃないですか。

ふたむら 良いこと言うね(笑)

後藤 (笑)

ふたむら 結局はそこなんだよね。俺はバイブスが合うって呼んでるけど、その人のバックグラウンドや今も含めて、纏ってる雰囲気とか喋り方とか、そこから分かり合えていくと合致度が高まっていくから。

いそっち ちょっと差し込んでいいですか(笑)

ふたむら はい。

後藤 はい。

いそっち 先ほどの「定性的なところは指摘するけど、定量的なところはその人だけのせいじゃない」みたいな発言って、結構今のビジネスマンにカウンターなことを言ってて、もうそれ自体もすごい面白いなと思うんですけど(笑)

ふたむら (笑)

後藤 (笑)

いそっち 今のそのどう働くかみたいなところに通じて、2つ目のツイートをこちらにしようかなと。

見返りやメリットじゃなくて思いやりと感情で繋がる

いそっち 今までの内容に結構付随するかなと思っていて。経験値とスキルによる仕事の出来、不出来みたいなところが結構テーマになるかなと思っているんですけど、ふたむらさんはその真逆をいってますよね。そこにふたむらさんの価値観が凝縮されているような気がするんですが、社会人経験の中から生み出してきた言葉なんですか?それとも昔からですか?

ふたむら はっきりとこういう風には思ってなかったけど、利他的じゃないとその次の段階に行けないなって言うのは結構思ってたかもしれない。無意識でやってたけど、なんか俺、神様が見てるから悪いことしちゃいけないみたいな感覚があるのよ。これ社会学的にもなんかあるらしいんだけど。

後藤 言ってましたよね(笑)来世、虫になるの嫌だって(笑)

ふたむら そうそう。別に教えてもらったわけじゃないんだけど、子供の頃から結構そんな感じで。

後藤 へー!!

ふたむら よく「お天道様が見てる」って言うけど、日本は元々村とかコミュニティがあって相互監視してたんだよね。これが今、干渉しないっていう社会になっちゃってるんで、例えばエレベーターでも人と会わないようにしてたりとか、そういう状態だとやっぱり悪いことし放題っていうか、枷がなくなってるっていうのが一般的に言われてることらしくて。

ふたむら このツイートに書いてあるのは、人によって積み上げてきてる仕事も違うし、市場価値に現れてる仕事の出来不出来っていうのはあると思うけど、それも例えば年齢による経験量の差で入れない領域っていうのがあると思うのよ。いくら勉強したとしても、その実践値が足りなかったら繰り出す言葉に重みが生まれないし、例えば30歳と45歳だったら15年分溜まってるものが違うから、同じ仕事ができるわけないって思っちゃう。

だからそこには全然期待してなくて。どちらかというと、どういう風に普段考えてるかっていうことの方が重要なんだよね。相手がまだ仕事に対しておぼつかないなと思ったとしても、利他的で仲間思いで、チームが大切だと思ってこちらに寄り添ってくれてるなら、全然おぼつかなくてもいいじゃん。そういう人が現れた時に俺だったら、ある点について凄く良いなと思ったら今のフィーは維持してあげようかなとか、その人の能力だったらこれぐらいかなみたいなことを経営側から言ってあげるし、そういう考え方をしてるっていうツイートだった。

だから考え方がマッチしてたり、こういう風になるかもしれないなって想像できることがあったり、純粋に相手のことが好きだったら一緒に何か出来たらいいなって思う。みたいな感じだよね。

後半に続く

企画・編集・写真 泡沫コト

7歳の頃から小説を書くことに魅了され、2018年からフリーランスライターとして活動開始。現在はwebライティングをはじめWebサイトや広告などのコピーライティングや、
ゲームやイベント、映像関係などのシナリオ・脚本制作を行なっている。また、小説や詩、エッセイや写真などの表現活動を通して物語やコンセプトの創作にも取り組んでいる。好きなものは珈琲、散歩、温泉、アート、エンタメ全般。これからゲーム配信に挑戦しようとしている。

企画・編集 いそっち

事業戦略策定、戦略に基づく戦術(マーケティング、コンセプト、コンテンツ)の企画を生業としている。 以前はアドテク業界でトレーダー、HR業界でアナリストを務める。座右の銘は「1%くらいが好きになってくれれば良い」。好きな食べ物TOP3はいちご大福、柿の種チョコ、サーティーワンのポッピングシャワー。Xアカウント「ふたむら、曰く@observefutamura(https://twitter.com/observefutamura)」の運用者。お仕事のご相談はお気軽にDMまで!

対談実施場所

Studio HEYA(スタジオ・ヘヤ)

東京・西日暮里にあるキッチン併設のハウススタジオ。
朝も夕も自然光が差し込む2階の南西向きに位置しており、木とアイアンとヴィンテージ家具がバランスよく調和する空間です。
ファッションポートレートや商品撮影、キッチンシーンを取り入れたライフスタイルカット、自然光を活かしたレシピカットなど、さまざまなシーンの撮影に適応できます。

スタジオの詳細が知りたい方はこちらから!(https://heya.lamm.tokyo/

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