マーケティングは、価値観のスクリーニング装置である
- THINKING
DATE . 2025/07/01
こんにちは、経営のための創造社の二村康太です。
企業のブランドづくりや戦略立案、実行支援する仕事を通じて、「自立したチーム」や「濃い関係性」の価値を日々実感しています。
火曜日は、東良亮率いる創生アドバイザリーのメンバーやレギュラーの面々と定例の社内会議があります。毎回驚くのは、「話が早い」こと。オリエンがほとんど不要で、誰もが指示待ちにならず、自分から仕事を拾いにいく。いわば、ポテンヒットが生まれにくいチームなんです。
では、なぜそんな人たちが自然と集まったのか?
クリエイティブはバイブスを選別するフィルター
最近、Meta広告を活用して集客活動を行っています。CTRやCVRなどの数値ももちろん見ますが、それ以上に重視しているのが「誰が来ているか」という“人の質”です。
たとえばバナー1つで、入ってくる人の層は大きく変わります。かつてはそれほど気にしていませんでしたが、今はクリエイティブが「価値観のスクリーニング装置」だと思っています。
当社のバナーは、年配の経営者とマニアックなデザイン好きが「おっ」と思うような、いわば日経ビジネスのような体裁でありながら、絶妙に“ダサいのかカッコいいのか分からない”バイブスを意識しています。
これは、自分たちが良いと思う言葉づかいや写真、フォント、余白の取り方まで含めてつくりこみ、「この空気感に共鳴できる人だけが壁を越えてきてくれればいい」という設計です。
Wantedlyで採用を始めたときも、まさにこの「バイブス丸出し」で運用していました。だからこそ、応募してくれる人は、最初から価値観が近く、ズレが少ない。むしろ、最初から「一緒にやっていけるかどうか」をクリエイティブでフィルタリングできていたのです。
スクリーニングを緩めるとどうなるか
あるとき、セミナー集客のために「もう少しリード数を増やしたい」と思い、スタートアップ風の迎合クリエイティブを試してみました。すると、まったくバイブスの違う人たちが集まったのです。
彼らが良い悪いという話ではなく、“自社と合う人”ではなかったというだけ。これも一つの大きな学びでした。
マーケティングは、服装である
僕は、企業のクリエイティブはファッションだと思っています。
人は服を見て相手のカルチャーや価値観を読み取り、そこに親しみや共鳴を感じれば近づきます。企業も同じで、どんな服を着せ、どんな装飾を施すかで集まる人が変わるんです。
たとえば、港区のタワマンに住みテスラに乗る経営者と、那須に移住して農業をしながらランクルに乗る経営者では、まったく違う世界観を持っています。でも、それぞれの企業のHPが同じような“ビジネス然とした”デザインだったら、その個性は伝わらない。せっかくの独自性を表現できていないなんてもったいないですよね。
ダイバーシティも大事、でも…
もちろん、「異なる価値観との出会いが新しい発見になる」という考えもあります。ダイバーシティの文脈では、むしろ歓迎される考え方でしょう。
でも僕は、価値観が合わない人と一緒にいると、進むスピードが極端に遅くなると感じています。だからこそ、価値観の一致を大事にしたい。
そのためにはまず、「自分たちはどういう価値観やカルチャーを持っているのか」を明確にすることが必要なんです。
スクリーニングの幅とスケール戦略
とはいえ、あまりに尖らせすぎると、リーチできる対象者の数は減ります。
だから、ビジネスのスケールやフェーズに合わせて、どこまで絞るか(どこまで開くか)を調整する必要があります。
誰にでも届くメッセージを発しようとすれば、どうしても凡庸になり、差別化が難しくなります。そこで重要になってくるのが——
「戦略的クリエイティブ」のすすめ
僕が提唱しているのが「戦略的クリエイティブ」です。
ニーズに合わせすぎず
自社の独自性(シーズ)も殺さず
両者の“間”にある、仲良くなれそうな対象者に向けて出すバイブス
これを丁寧に表現していくことで、
ポジショニングが生まれ、文化が育ち、集まる人も自然と共鳴していきます。
この“間”の見極めは、簡単ではありません。
でも、「自分たちはどういう人と仲良くなれるのか?」をちゃんと見つめることで、クリエイティブの方向性が定まり、その先のマーケティング戦略すべてが整ってくるのです。
おわりに
マーケティングとは、単に商品を売るための手法ではなく、「自分たちにとっての大切な人」を引き寄せるスクリーニング装置です。
そのためには、自分たちの価値観やバイブスを正直に、丁寧に表現することが何より大切。
それが、信頼できる仲間やお客様を引き寄せる最初の一歩になるのだと思います。
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自社の魅力や独自性を、どう表現していいか分からない
採用や集客のミスマッチに悩んでいる
これからクリエイティブのリブランディングをしたい
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの「価値観の輪郭」を一緒に整えるお手伝いができれば嬉しいです。
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