「採用」という買い物だけ、購入する側が金額を決める不条理
- THINKING
DATE . 2025/07/07
こんにちは、二村康太です。
企業ブランディングや採用設計、事業戦略の支援を通じて、
「自立して働く人たちが、自分の人生を生きられる社会」をつくることをテーマに活動しています。
日々の気づきや実務から考えたことを、noteで綴っています。
※写真は「未熟者」のころ
面接の多い日々から考えたこと
最近、面接の機会が立て続けにありました。
もちろん個人が特定されるようなことは避けたいので、今日は一般論として、採用にまつわる考え方を整理してみたいと思います。
正社員を雇わない理由
当社は、基本的に正社員を雇用しないという方針をとっています。
それは、お互いの関係性をフェアに保つためです。
たとえば、キャリアの浅い人でも、若者同士の中で流通している文化や感覚を知っていて、
それはベテランにはない価値だったりします。
にもかかわらず、「雇ってあげている」「雇ってもらっている」といった関係性になってしまうと、
その違いが不公平感や力関係に変換されてしまいます。
僕たちは、なぜこの場に一緒にいるのか、という利害関係を明確にしながら、
フェアな協働関係を築きたいと考えています。
「未熟さ」で評価される不合理
即戦力採用という枠組みでは、どうしても「100点満点中○点」と点数をつけるような評価になります。
当然、完璧な人はいないので、消去法で選ばざるを得ないわけですが、
それは補い合うという発想が希薄になる構造です。
「未熟者かどうか」で判断するのではなく、
何を補い合えるか、どんな化学反応が期待できるかで関係を見たい。
労働力を「買う」とはどういうことか?
採用という行為は、突き詰めると労働力の購入です。
ならば買う側は、何を目的にその人を迎えるのかを自覚する必要があります。
即戦力としての労働力を買うのか?
足りない能力を補完するために投資するのか?
予測不可能な化学反応を起こすために賭けるのか?
一方で、売る側は「市場価値」というぼんやりとした基準に合わせて自分の値付けをします。
売る人ではなく、買う人が値段を決めるという、不思議な構造ができあがっているのです。
「自分で値付けする採用」があってもいい
もしも、自分で値段をつける採用があったら?
その代わり、面白いプレゼンや独自の根拠が求められる。
企業によっては「この金額を出すから10年はうちにいてくれ」という契約もあるかもしれません。
プロスポーツのように、学校生活の中でディベートや実践的活動を通じてスカウトされる構造があれば、
人は自然と「自分の得意を磨いて、プロとして価値を生む」意識を持ちやすくなるのではないでしょうか。
誰もが「できないやつ」ではない
そもそも「できない」というレッテルは、誰かが決めた基準に合っていないだけであって、
本当は誰にでも何かの価値があります。
偏差値や内申点という一元的なモノサシに閉じ込められてしまうから、
「自分には何もない」と感じてしまう人が出てくるのです。
スカウト型社会にできたなら
もし、企業の人事が「スカウトマン」になったら。
それぞれの個性や特化スキルに光を当てるようになったら。
誰もが、自分の得意を武器に、チャンスを得られる社会になるはずです。
もちろん、これは現実的にはすぐに実現できる話ではないかもしれません。
でも、いまの経済が何年も停滞しているのだとすれば、
「これまでの仕組みが機能していない」のもまた事実です。
おわりに:議論をはじめてみませんか?
雇う・雇われるという前提の上にある、上下の感覚や評価の固定観念。
そこに風穴を開けるような、新しい採用のあり方がもっと議論されていいのではないかと思います。
いま僕がやっていることも、まだまだ模索中です。
それでも、お互いがフェアで、自立した関係でいられるチームを目指して、これからも考え続けたいと思います。
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「何ができるか」ではなく、「なぜ一緒にやるのか」からはじめる。
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